My soul and life

心のつぶやき

2月の逢瀬② Welcome 11th その1

「ホームで逢えますように🙏」


逢瀬当日の朝届いた、彼からのメール。
そして、添付されてきた新幹線のチケット。



前日からのドタバタでほぼ一睡もできなかった。
でも、大丈夫。
気持ちは前向き!



想定以上の渋滞に巻き込まれてしまった。
彼の乗った新幹線の方が先に着いていた。
わたしは階段を駆け上がって、彼の降りたホームに向かった。



「おはよ、らぶ、来てくれてありがとう」と、彼。
「遅れてごめんなさい」と、わたし。




この日はあいにくの雨。
予定していた初詣はまたの機会にということに決まった。


「じゃ、いつものところでいい?」と、わたし。
「うん、俺たちのホームだね」と、彼。



私たちが「ホーム」と呼ぶお部屋に向かう途中。
わたしはよく利用するケーキ店に立ち寄った。


どうしたの?と不思議そうな顔をした彼。
「お祝いだからケーキ予約しておいたの」と、わたし。
「ホント?!すっごいうれしい」と、彼。


彼のバースデーの時よりも一回り大きいケーキを予約してた。
一度はキャンにした逢瀬。やけ食いになるとこだった(笑)





「ホーム」と呼んでいるホテルのお部屋に入った。
彼がそっとわたしを引き寄せてギュっと抱きしめた。



「本当に、本当に。逢えてよかった」と、彼。


大きくため息をつく彼。
わたしは何も言わない方がいいって思った。



前日に勝手にキャンして混乱させたことが心残り。
「ごめんなさい」は、後でちゃんと顔を見て言おう。







「おいで」と、彼に招かれて、わたしはベッドに入る。
彼の腕の中はとても暖かくて心地いい。



「いっぱいお話しようね」と、言ったすぐ後から
わたしは寝てしまったみたい、、いや寝てしまった。


記憶がない。





目が覚めたら、彼がソファに座ってタバコを吸っていた。


「疲れてるね、らぶ。昨日寝れなかった?」と、彼。
「うん、新しい仕事のトライアルやってた」と。わたし。
「うまくいけた?」と、彼。
「うん。たぶん採用されると思う」と、わたし。
「もっと忙しくなるね」と、彼。





「おなか減ったー。お昼食べよ、それからケーキも」と、わたし。
「そうだね、もうおやつの時間になっちゃうよな」と、彼。





『Thanks 10th!! Welcome 11th!』


ケーキ店にお願いして書いてもらったプレート。
それを眺めて、彼がしばし黙る。



「いろんなことがあったね。正直ここまで続くとは思わなかった。
 身体だけの関係ならこんなに続かなかったと思う」と、彼。
「うん、わたしも同じ気持ち」と、わたし。



ケーキにローソクの火を点けた彼。
「せーの!」で、ふたりで吹き消した。
ふたりでくっついてケーキを完食。




それから。
「昨日はごめんなさい」と、わたし。
「ううん、逢えたんだから謝ることない」と、彼。



彼と身体を重ねる。
10年前の今日から始まった彼との時間。


いろいろな思いが込み上げてきた。
とても切なくて。
でも、愛しい。