My soul and life

心のつぶやき

アクシデント

彼とわたしの11年目が始まる日。
その日に逢瀬が決まった。



わたしのメンタル疾患の症状は安定している。
ネガティブになんてならない。
気持ちも心も揺れない、大丈夫。って思ってた。




ところが思わぬアクシデントが起きた。



逢瀬の2日前。
突然、我が家の冷蔵庫が故障してしまった。


この日の朝、わたしは買い出しに行った。
一度の買い物で1週間~10日くらいの食材を買うので、
今回も同じように買い込んで帰宅。


この日は、午後からパート勤務なのでひとまず食材を冷蔵庫に
片づけていた時、ふと異変に気付いた。


冷蔵室が冷たくない。。。
温度のパネル表示を見ると、冷蔵も冷凍もいつもより高い温度。
少し気になったけど、とにかく仕事に行かなくちゃ。




帰宅して冷蔵庫を確認する。
温度パネルの数字は仕事に行く前と変わらず。
買い出しで冷蔵庫は食材でフル。
だから冷えにくいのかな?なんて、納得した。


それに、この日は夫も子供も外食の予定が入っていた。
ちょうどよかった。
このままドアの開閉を少なくすれば大丈夫。
明後日の逢瀬はなんとか乗り切れそう。。。


でも。
これが甘かった。




翌朝。逢瀬の前日。
冷蔵室は常温に近い感じ。
冷凍室は氷が溶けて水になってた。


うそーーーっ!
一晩で一変した冷蔵庫。
こんなに変わるの?




今日、どうにかして冷蔵庫を買いに行かなくちゃ。


でも。
今日のスケジュールはタイト。
パートの仕事は病欠の同僚がいるため、わたしは休めない。


出勤すると、お子さんの病気で他の同僚も欠勤と知らされた。
残業せざるを得ない状況になり、2時間残った。


そして、いつものクレーマーのお客様が来店。
わたしを見つけると延々と同じ話を繰り返す。


残業計3時間。。。疲れた。。




それから。
猛ダッシュで家電量販店へ。
当日配達が可能な商品の中に、メーカー、デザイン、価格。
どれも気に入ったのモノがあったので即決。
担当の店員さんが、手際よくサクサクと手続きしてくれたので、
購入してわずか2時間後に新しい冷蔵庫が配送、設置された。



ふぅ。。。


ほっと一息しようとしたら翻訳の仕事仲間からオファー。
「らぶさんが前にやりたいって言ってた仕事だけど
 やってみる気ある?引き受けるなら明日中にトライアル出せる?」



トライアルというのはスキルチェック用に提出する書類のこと。
仕事を依頼してもらえるかどうかの判断材料になる、大事な書類。



明日は逢瀬。
だから締め切りは今日中。


やりたかった仕事。チャンスだ。
逃すなんて、できない。




まずは食材を新しい冷蔵庫に片づける。
それから、書類作成に取り掛かった。


逢瀬に間に合わせなくちゃ。




そう思っていたところに、彼からメール。


「冷蔵庫は買い換えはできたのかな?メールがないから心配です。
 きっと大変だから逢瀬は延期でいいよ」と、彼。





え?それどういうこと?
延期って、、、そんな簡単に言わないでよ。
忙しすぎて連絡できなかったわたしが悪いけど。
必死にやってるのに。
明日逢えるようにって思ってるのに。




すごく軽く言われたような気がした。
11年目が始まる日に逢いたいって言ったの、そっちでしょ?



何となく嫌な胸騒ぎがした。
残業とクレームで疲れ果てた。
キッチンには片づけなくちゃならない食材の山。
プツンって心の中で音がした。



急に気持ちが醒めていく。
今日のわたしのことを話すのが面倒になった。


もういい。


彼に送ったメール。


すぐに既読がついた。
でも、返事はなかった。



こんな展開になるなんて望んでなかった。
ひとつひとつの出来事を彼に話せばよかったのに、
それをしなかったのは、わたし。


悪いのは、わたし。